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この数年、悩んでいたことがある。人生とは何だろうか、ということ
である。レースが面白くって夢中になってやっていた頃もあったが、
仕事が忙しくなって、いつの間にか走ることがなくなった。もちろん
仕事は大事である。いつかはまたレース活動を再開したいと思い続け
ているが、もしかしたらこのまま仕事だけの人生を送るのではないか、
と悩みが深いのである。

赤坂で隣の席に座るナカヤマさんが最近中型免許を取得してバイクを
買ったらしい。とても楽しそうで、見ていて羨ましく感じる。オレも
もう一度趣味にかける比重を高くしようかと心から思った。

それで秋にはレース出場を果たすべく、準備に入ることにした。
まずは５月１５日ワンツーフェスティバルが開催されるオートポリス
に観戦に出かけることにした。最近は出場台数も少なく、以前ほどの
賑わいがないが、それでも知った人たちが数多くいて、いろんな話し
をすることで気持ちをリフレッシュすることができた。

現在、私の乗っていたバイク（シングル650cc）はシリンダーヘッド
にクラックが入っていることがわかっている。それを修理しないこと
には始まらない。そこでパドックにいたウィリーさんと話しをして、
宮崎のウィリーさんに宅配便で送ることにした。
久しぶりの整備である。バイクはガレージ内に保管されている上、
時々磨いているので外観上は何も変化がない。



タペットカバーを外すと当然であるがカムシャフトが現れる。
ＯＨＣなのでカムは一本である。昔は毎日のように整備をしていたの
で、どこにどういうサイズのボルトが使われているのか完全に記憶して
いたが、残念ながらもう忘れている。それを思い出しながら少しずつ
作業する。







カムを外しシリンダーヘッドを外す。
昔はクランクケースまでバラすのに、フレームからエンジンを降ろす
ことまで含めて約一時間もあれば十分であったが、ひとつずつ確認
しながらの作業で、ここまで一時間を要してしまった。なお、シリン
ダーを外すだけなのでエンジンはフレームに搭載したままである。



外したシリンダーヘッドを早速クロネコヤマトに持ち込み、ウィリー
に発送した。まずは第一段階クリアである。




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